宮沢賢治の銀河鉄道の夜
むかし読んだ記憶があるのですが、いまいちストーリーが思い出せません。
カムパネルラが実は死んでいたっていう内容だった気がします・・・
結局は夢の話だったような。。
教えていただけますか?
宜しくお願いします。
下の方のご意見ですが、以下が理解できません。
>仕事や家庭の問題でやる気のないカムパネルラは
>存在が薄い、つまり、心が死んだ幽霊のような状態。
>ジョバンニは溺れてしまい肉体を失った本当の幽霊。
ジョバンニが溺れたという記載は、作中に一言もありませんよ。
記入ミスか何かでしょうかね?
もし独自の解釈であるなら、まだ分からなくもないですが・・・。
作者自体が記載していない点は、どう考えでも憶測でしかありませんね。
まぁ未完成なので、どの点をとっても断定は出来ませんが。
ただ、彼が乗った銀河鉄道が死との世界に繋がっていたとなると、
なぜ生者のジョバンニがその場所へ行ったのか、未だ疑問ですけどね・・・。
さて、ストーリーのご質問ですが、この作品は前述どおり未完成であり、
初期形1~3次稿・最終形4次稿と分かれています。
(これも賢治がわけたのでなく、死後の判別によります)
現在発売されているほとんどが、おそらく最終形でしょう。
大まかなストーリーとしては、家庭的な事情故に勉学・交友がままならない
働く学生ジョバンニが、友人カムパネルラと銀河の旅をし、
人々との出会いを果たしながら、「本当の幸いとは何か」を追い求めていきます。
一言でいえば、この作品は自己犠牲や献身的な愛など、
幾分キリスト教的な観念を基としていると思われます。
これは最愛の妹トシを失った兄賢治の、憂いの感情も影響されているのでしょう。
初期形では、この作品の大きな鍵となる「ブルカニロ博士」が登場し、
また多くの点で、最終形と異なる設定が付されています。
そして実の所、初期形にはカムパネルラの死ですら、
溺死という明確な記載はありません。
しかし最終形では、最後カムパネルラの溺死がジョバンニに知れます。
(死体があがったのでなく、父親の時間的判断によるもの)
全体として宗教的、哲学的な雰囲気があり、
それに賢治独特の世界観と未完成という事実も加え、とても謎な作品と言えます。
この旅が、果たして夢であったのか現実であったのかは定かではありません。
(ただ初期形ではジョバンニのポケットに、
現実の証拠となる金貨が残っていますし、
ブルカニロ博士による実験だった、という見方にもなります。)
しかし、こうした記憶をとどめたジョバンニは確実に、
新たな思いへと進んでいく事になったでしょう。
またその記憶を持った事は、人生に大きな価値を及ぼしたはずです。
もし未読でしたら、初期形を読まれる事をお勧めします。
手ごろな所だと新潮文庫で、「ポラーノの広場」に収録されています。
ネタバレ解説になります。
未読の方はこれ以下は読まないようにしてください。
wikipediaの内容を引用しつつ、
解説を加えて説明します。
アルバイトのため、銀河の祭りに
参加できなかったジョバンニ。
牛乳屋の帰りに、一人寂しく夜空を眺めています。
すると天から「銀河ステーション」というアナウンスが響き、
目の前が光に包まれます。
気が付くと、いつの間にか銀河鉄道にのっていました。
なぜか祭りに行ったはずの友人カムパネルラも乗っています。
二人は銀河鉄道で不思議な旅に出ることになります。
実は、これは死出の旅の描写です。
そのころ、現実世界ではカムパネルラはおぼれた友人を救うため、
川に飛び込んで行方不明になっています。
銀河鉄道の「鷲の停車場」のあたりで、
青年と姉弟が現れ、
「乗っていた客船が氷山に衝突して沈み、
気がつくとここへ来ていたのだ」と話します。
ディカプリオの大ヒット映画にもなりましたので、
これが何の船かは言わなくてもわかるでしょう。
二人の旅は続きますが、途中でジョバンニだけ目覚めます。
ジョバンニはカムパネルラの死を知り、
まだ暖かい牛乳と父の知らせを持って母の元に帰ります。
仕事や家庭の問題でやる気のないカムパネルラは
存在が薄い、つまり、心が死んだ幽霊のような状態。
ジョバンニは溺れてしまい肉体を失った本当の幽霊。
もともと未完成作品なので、最後はまとまりに欠けますが
その二人の死出の旅だということを
理解して読むか読まないかでかなり印象が変わります。
章ごとにあらすじをまとめます。
一、午后の授業
銀河系の仕組みについての授業。天の川について先生に質問されたジョバンニは、答えを知りつつ答えることができない。次に指されたカムパネルラも、答えない。
二、活版所
放課後、ジョバンニは活版所で活字拾いのアルバイトをする。周囲の大人たちの態度は冷ややかである。仕事を終えたジョバンニは、パンと角砂糖を買って家へ急ぐ。
三、家
牛乳の未配達を知る。病気の母と、漁に出たきり帰ってこない父のことやカムパネルラのことなどを話す。牛乳屋へ行くついでに烏瓜のあかりを川へ流すのを見に出かける。
四、ケンタウル祭の夜
母の牛乳を取りに牛乳屋に行くが、出てきた老婆は要領を得ず牛乳をもらえない。途中で、同級生のザネリたちに会い、からかわれる(一緒にいたカムパネルラは気の毒そうに黙って少し笑っている)。銀河の祭りに行くザネリたちと反対に、ジョバンニは一人町外れの丘へ向かう。
五、天気輪の柱
天気輪の柱の丘でジョバンニは一人寂しく孤独を噛み締め、星空へ思いを馳せる。
六、銀河ステーション
突然、耳に「銀河ステーション」というアナウンスが響き、目の前が強い光に包まれ、気がつくと銀河鉄道に乗っている。見るとカムパネルラも乗っていた。
七、北十字とプリオシン海岸
北十字の前を通った後、白鳥の停車場で20分停車する。二人はその間にプリオシン海岸へ行き、クルミの化石を拾う。大学士が牛の祖先の化石を発掘している現場を見る。
八、鳥を捕る人
気のいい鳥捕りが乗車してくる。彼は、鳥を捕まえて売る商売をしている。ジョバンニとカムパネルラは鳥捕りに雁を分けてもらい食べるが、お菓子としか思えない。突然鳥捕りが車内から消え、川原でさぎを捕り、また車内に戻ってくる。
九、ジョバンニの切符
(以下、全体のおよそ半分にわたり章立てはない)
アルビレオの観測所の近くで検札があり、ジョバンニは自分の切符だけが天上でもどこまででも行ける特別の切符であると知る。
鷲の停車場のあたりで、鳥捕りが消え、青年と姉弟が現れる。彼らは、乗っていた客船が氷山に衝突して沈み、気がつくとここへ来ていたのだという。かおる(姉の少女)とは長い会話を交わす。
蠍(さそり)の火を眺めながら、かおるは「やけて死んださそりの火」のエピソードを話しはじめ、ジョバンニたちは、黙ってそれを聞く。その後列車はケンタウルの村を通過する。少女たちと別れ際に、「たった一人の本当の神様について」宗教的な議論が交わされる。
天上と言われるサウザンクロス(南十字)で、大半の乗客たちは降りてゆき、ジョバンニとカムパネルラが残される。二人は「ほんとうのみんなのさいわい」のために共に歩もうと誓いを交わす。その直後、車窓に現れた石炭袋を見たふたりは、非常な恐怖に襲われる。ジョバンニはカムパネルラをはげますが、カムパネルラは気の乗らない返事したのち、「あすこにいるの僕のお母さんだよ」といい残し、いつの間にかいなくなってしまう。
一人丘の上で目覚めたジョバンニは町へ向かう。カムパネルラが、川に落ちたザネリを救った後、溺れて行方不明になったことを知る。カムパネルラの父(博士)からもうすぐジョバンニの父が帰ってくる手紙が来たと告げられる。ジョバンニはまだ暖かい牛乳と父の知らせを持って母の元に帰る。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E9%89%84%E9%81%93%E...
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